孤独

空を飛ぶ夢を見たとき

向かい風に押し返されそうになり、

いてつく寒さに身震いして

自分が高いところにいることに気付くのに

どうしてだろう、地上への戻り方がわからない。

雲の隙間から人の息遣いや見え隠れするのに

そこに近づけないたった一つの生き物は

飛行機にも鳥にも避けられ、たった一人で

水色の天と真っ白な雲にはさまれた水平線を目指している。

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By GloomyWind 2003/3/21
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